カッターナイフでできた!野菜カービングの思い込みを覆した、ある企業講座での発見

カービング教室を長年続けている私でも、まだ驚かされることがある。
そんな体験をひとつ、シェアさせてください。
ある企業からのオンライン講座の依頼
ある企業からオンライン講座の依頼があり、 野菜の飾り切りを教える講座を担当することになりました。
受講者は年齢層が高めとのこと。自分自身の年齢が高い事もあり、もともと教室の生徒さんの年齢層も高いので、ちょうどよいお話だなと思いました。

「カービングナイフが買えない」問題が浮上

初めての方でも出来る野菜の飾り切りはたくさんのレパートリーがありましたので、どういう会場でどうやって飾り切りをするのかという話になり、当初はカービングピクルスとオレンジの飾り切りにしましょうというお話になっていました。
カービングナイフは必須なので、ナイフの購入先などもお伝えしていました。
ところが、本番の日が近くなり、リハーサルを行うという段階になり、「カービングナイフが買えない」という問題が浮上します。
専用ナイフをネットで購入するのがハードルになると聞き、デザインナイフを使えないかという提案がありました。
今までカービングナイフを使うのが前提で、他のナイフだと上手にできませんよというブログもたくさん書いてきました。それを覆すお話!
その上、オレンジの飾り切りは机の上ではジュースが出て会場の人達が困るという話になり小松菜とキャベツの飾り切りに変更します。
日程は決まっていますので、早速デザインナイフを100均で購入し、試しに作ってみると、なんとデザインナイフでも問題なく作れます。
では、これで進めますという話になりましたが、、、
100均がおうちの近くにない方もいるかもしれないという話になりました。
デザインナイフというのも初めて使い飾り切りをしましたが、もっと一般的に使える道具にしてくださいとのこと。
そこで登場したのがカッターナイフ。
正直「えっ、それは難しいんじゃないかな…」と思いました。

長年の経験が"壁"になっていた
なぜ無理だと思ったか、少し説明させてください。
カービングナイフは先が細いから自由に扱えます。ペンを持つのと同じ感覚で、カービングをするときに自分の思ったところに刃先があります。

でもカッターナイフやデザインナイフは形状が太いので、ちょっと感覚がズレるんです。そこを今までたくさんブログで紹介してきました。
長年カービングナイフを使うのが常識だとおもっていたので、カッターナイフを使って、飾り切りをするという考えそのものがありませんでした。
カービングはもともとタイの王さまの食卓を飾るのが発祥で、タイ駐在の時に初めてカービングに出会い、カービングナイフを使ってきました。
タイでは伝統工芸ですから専用ナイフも簡単に手に入ります。
それが私の「カービング=専用ナイフで当然」という常識の原点だったのかもしれません。
細かい模様を彫ろうと思ったら、カービングナイフでないと出来ない。
でも、初めてカービングをしてみようと思う方の、ハードルがカービングナイフだとは思いもよらなかったのです。
「プロとしての常識」が先入観になっていて、使ったことがなかった。
ここが壁だったんですね。
やってみたら、できた!

カッターナイフとデザインナイフと形状は似ています。私にとって、初めての経験。
カッターナイフを使って飾り切りをためしてみることに。
結果、デザインナイフと同様、飾り切りが出来たのです。
シンプルなデザインならカッターナイフで十分。
野菜の飾り切りができたのです。
受講された方も満足していただけたようで、よかったというご感想をいただきました。
カービングが広まらない理由、わかった気がする
長年、カービング教室をしてきて、ほんとに広まらないなと思っていました。
大抵、難しそうだよねと言われます。
でもそれだけではなかったんですね。
「難しそう」+「道具が手に入りにくい」この2つが壁になっている。
でも実は身近な道具でスタートできる。
経験はたからもの、でも固執はもったいない
長年の経験や技術は大切。
でも「こうでなければ」という思い込みが新しい可能性を閉じてしまうことがある、という事に気が付きました。
先入観、思い込みがあることで、新しいことに挑戦する機会を失っていたのかもしれません。
今回のオンライン講座で初めて使ったカッターナイフ。
カービング歴20年になっても、まだまだ新しい発見があったんです。何歳になっても新しい発見があると嬉しいですし、新しい事に挑戦していきたいと改めて思いました。

カービングって、実はこんなに身近で応用が広い
カービングって、フルーツや野菜はもちろん彫れます。そこから発展して、石けんやキャンドルが彫れる。ちょっとした野菜・果物の飾り切り、そこからテーブルデコレーション、贈り物のラッピング演出……日常のいろんな場面で使えます。
「難しい特別な趣味」じゃなくて「生活を豊かにするスキル」なんです。
カービングの業界に長い間いるとその初めのところを忘れがちになります。
あなたも今日から始められる
「道具がないから」「難しそうだから」と思っていた方へ。
カッターナイフでも、まず一歩踏み出せるのです。
「それは無理」「それは難しい」と思う前に一度、「それはほんとかな」と立ち止まる事も大事だなと思いました。
もっと身近で、もっと人を喜ばせることができる。その上自身もカービングを通じた楽しみや人の喜び、というとっても素晴らしい体験ができます。
私もまだまだ挑戦していきたいと思っています。
いくつからでも遅くはありません。
思い込みを外して、まずやってみることの大切さを感じました。
カービングって気になる、けどハードルが高いと思っている方。
カッターナイフからはじめてみませんか?



